「下位での指名ならあるかもしれないと思っていましたけど、まさか1位で指名する球団があるとは思わなかった。ドラ1の枠を使ってまで欲しい選手なんでしょうけど、賭けになるかもしれない。城島(健司CBO)が『縁があれば』と言っていたように、交渉権を得ても入団を断られるかもしれないと分かった上での指名。どうなるのか、まだ分かりませんよね」
花巻東高では歴代最多とされる通算140本塁打を記録。2023年ドラフトでも1位候補として注目されたが、プロ志望届を提出せずに米国に渡った。来年4月に21歳を迎え、同年7月のMLBドラフトでも指名対象の条件を満たす。今回のドラフトで交渉権を獲得したNPB球団は交渉・契約が可能になるのは来年5月のリーグ戦後で、契約期限は7月末まで。契約できたとしても合流は来シーズン途中からであることに加え、MLBから指名される可能性がある中での“強行指名”だった。
2年連続リーグ制覇を果たしたソフトバンクは、野口氏が「まだちょっと余裕がある。若手が出てきて、それをカバーするベテランもいる」と語るように戦力が充実。一方で中軸を担う柳田悠岐外野手が37歳、近藤健介外野手は32歳、山川穂高内野手も33歳と世代交代が迫る。近い将来を見据えて若き長距離砲は喉から手が出るほど欲しい魅力的な人材でもある。
セも2年後にDH導入、打撃特化型選手の上位指名も
結果的に抽選を外したDeNAは今季、タイラー・オースティン内野手が65試合出場に終わるなど外国人が振るわず。2年連続日本一を逃す一因となった。7月に獲得したダヤン・ビシエド内野手らを含め「外国人が不透明な状況も、佐々木麟太郎の指名につながったのではないか」と見ている。
さらに2027年からセ・リーグが導入する指名打者制を挙げ「2年後からDHが始まるから、それも見据えたものだったと思う」と推察。今季を振り返り「筒香(嘉智外野手)が三塁を守れることも証明されたし、獲得できても佐々木麟太郎は来季途中からの加入になるし、再来年からのDH起用にちょうど当てはまります」と続けた。
これまで強肩や俊足など一芸に秀でた選手の指名はあったように「バッティングに特化した選手がいてもいい」と力を込める。今後のドラフト戦略についても「セ・リーグもバッティングに特化した選手の上位指名もあり得る時期にきている」と説明した。
佐々木麟太郎の指名に驚きつつも肯定的なスタンスを示す野口氏だが、先行きには不安を感じている。「メジャーに行きたいから、米国の大学に進学したはず。米国のドラフトで指名されれば、メジャー挑戦を選ぶのではないでしょうか。そこでどう判断するかですね」と米国でのプレー続行の可能性を否定しない。交渉解禁は半年以上も先。果たしてどんな結論を出すのだろうか。
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