11/15(土) 10:10 リアルサウンド(結木千尋)
cさくまあきら cKonami Digital Entertainment
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11月13日、『桃太郎電鉄2 ~あなたの町も きっとある~ 東日本編+西日本編』(以下、『桃鉄2』)がリリースを迎えた。
従来のゲーム性をそのままに、マップシステムに大きな変化をくわえた同タイトル。本稿では、「桃太郎電鉄」シリーズと動画プラットフォームの交わりを起点に、『桃鉄2』の商業的/文化的可能性を考察する。
■「桃太郎電鉄」シリーズから2年ぶりに新作が登場
「桃太郎電鉄」シリーズは、コナミデジタルエンタテインメント(以下、コナミ)が開発と販売を手掛けるすごろく型のデジタルボードゲームだ。プレイヤーは鉄道会社の社長となり、都度設定される目的地を訪れながら、全国の駅でさまざまな物件を購入し、資産王となることを目指していく。
ハドソン(2012年にコナミが吸収合併)が展開していたRPG「桃太郎伝説」から派生したシリーズで、初作である『桃太郎電鉄』は、1988年にファミリーコンピュータで発売された。今回リリースを迎えた『桃鉄2』は、前作『桃太郎電鉄ワールド ~地球は希望でまわってる!~』(2023年・Nintendo Switch)以来、2年ぶりとなるシリーズの最新作。日本全国を「東日本」「西日本」に分割し、従来作品の3倍以上の駅を収録した。
対応プラットフォームはNintendo Switch/Nintendo Switch 2で、価格は、Nintendo Switch版が税込7,980円、Nintendo Switch 2版が税込8,980円となっている。なお、Nintendo Switch版は、別売りのアップグレードパス(税込1,000円)を用意することで、Nintendo Switch 2版へとバージョンアップできる。
■『桃鉄2』に含まれる大きな変化
一方、先にも述べたとおり、『桃鉄2』は従来のゲーム性をそのままに、マップを「東日本」「西日本」に分割。これまでに含まれなかった多数の駅を収録した点を特徴とする。このように盛り込まれた大きな変化がポジティブなものであるかは、今後各プレイヤーや実況/配信コンテンツの視聴者によって議論されていくことになるだろうが、ここにはゲームの面白さ、タイトルの評価とは別の文化的意義が存在している。それが「従来の作品以上に、地理に対する知識を深められる」という点だ。
幼少期から「桃太郎電鉄」に触れてきたフリークのなかには、同シリーズを通じて、日本の地理や各地の特産物などを学んだ人も多いと推測する。かくいう私もそのようにして知識を深めてきたうちの1人だ。ともすると、ゲームとは子どもの成長に悪影響を与えるコンテンツだと認識されやすいが、「桃太郎電鉄」に内包されるこのような体験は、同分野がもたらすわかりやすい恩恵として、少なくともフリークには広く認知されている実感がある。こうしたシリーズの個性が、『桃鉄2』に盛り込まれた上述のゲーム性の変化により、さらに効果的に働いていく面があるのではないか。
(※以下略、全文は引用元サイトをご覧ください。)
