大谷翔平、WBC出場意向は先送り「連絡を待っている段階」 ドジャース、派遣に慎重姿勢 前回大会とはオフの長さに1カ月以上の違い
ドジャースの大谷翔平投手(31)がリーグMVP受賞の電話会見で、来年3月開催のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)について言及。「連絡を待っている」「これから先、決まっていく」と話した。
野球日本代表「侍ジャパン」の2連覇には欠かせない存在だが、ワールドシリーズ第7戦まで戦い抜いた疲労や来季の「二刀流」完全復活を見据え、球団は慎重な姿勢だ。
再び世界一を目指す戦いが、約4カ月後に開幕する。前回のWBC優勝に大きく貢献した大谷が、シーズン終了後始めて出場に言及した。
「球団を通してというか、個人間ではやりとりができないので、連絡を待っているという、皆そういう段階ではないかなと思う。これから先、決まっていくことかなと思っている」
ワールドシリーズ(WS)第7戦の激闘からわずか12日。はっきりとは意欲を示さなかった。
今年2月に日本代表の井端監督がドジャースの春季キャンプ地を訪問した際は「選んでいただけるなら光栄」と前向きに話したが、7月14日のオールスター前日の会見では「来年の3月に関しては今年が終わってから考えればいいのかなと思う」と話すにとどめていた。
日本は前回大会で、大谷の活躍もあり3大会ぶり3度目の優勝を達成した。2009年の第2回大会以来となる2連覇に向けて、大谷の力は欠かせない。
経験、メジャー仕様のルール、限られた登録メンバーの中で二刀流選手として一人二役をこなせる点、そして投打の圧倒的な実力。右肘の手術を受けたダルビッシュ(パドレス)の欠場が決定した中、精神的支柱としての役割にも期待がかかる。
一方で、前回大会になかった障壁もある。エンゼルス所属だった22年はポストシーズン出場がなかったが、今季はWS第7戦までフルでシーズンを完走した。さらに投手としては、来季の完全復活を見据えて調整する時期となる。
オフの長さは前回大会前より1カ月以上も短い。球団側に選手派遣に関して拒否権はないが、ド軍関係者によると大谷、山本の派遣には消極的な考えを持っているという。
前回大会以上に球数、イニングに大幅な制限が設けられる可能性もある。
