ドジャース守護神スコットの大誤算、今オフのブルペン補強に影響…大型契約も「野球に嫌われている」発言、ディアスら大物救援に動くか…球団首脳「必須ではない」
ドジャースの今季は、21世紀初の世界一連覇で幕を閉じた。ロサンゼルスは勝利の余韻に浸るが、チームは既に来季の3連覇を見据える。
そんな中、今オフはどう動くのか。現状の戦力を分析しながら、オフの補強ポイントを探る。
「野球に嫌われている」。9月5日の敵地でのオリオールズ戦。救援左腕のスコットは絶望の淵にいた。同点の9回に登板。2を奪ったが、左打者のバサロに甘い真っ直ぐを右翼席に運ばれてサヨナラ負け。一発病が顔を出した。今季、何度もみた”救援失敗”劇だった。
パドレスから4年総額7200万ドル(約105億円)で加入。救援投手に長期契約を避けていたドジャースが方針を変えてまで獲得したが、1年目は大誤算に終わった。
61試合に登板し1勝4敗、防御率4.74。プレーオフは臀部の手術もあり、1試合も登板しないままシーズンを終えた。
スコットだけではなく、右腕のイエーツやトライネン、フィリップスといったベテラン勢も怪我や不調で存在感を欠き、昨年の強みだった救援は一気に”弱点”と化した。
シーズンの救援の防御率は4.27で、リーグ15チーム中11位と低調。ワールドシリーズ第7戦では、リーグ屈指の先発陣を惜しみなく救援として注ぎ込んで連覇を達成したが、課題は浮き彫りとなった。
ブランドン・ゴームズGMはシーズン後、スコットについて「来年は必ず復調して、再び試合終盤の重要な場面で投げられる存在になる」と復活を期待し、救援の補強について「必須ではなく、あれば嬉しい程度」とも語った。
しかし、プレーオフを見据えれば、厳しい場面で投入できる絶対的な救援が欲しいのは確かだ。
今オフはエドウィン・ディアス(メッツ)やピート・フェアバンクス(レイズ)、デビン・ウィリアムズ(ヤンキース)といった大物リリーバーがフリーエージェントとなる。
ただ、この3人は大型契約が必要。スコットの失敗で、ドジャースが大型契約に二の足を踏む可能性もある。
