マンガ『日本の歴史』最新の研究に基づき内容アプデ。「生類憐みの令」は悪法ではなく道徳を広める法令で、鎌倉幕府はやっぱり“1192年”。弥生時代の戦闘シーンには女性も登場し、邪馬台国における政治の意思決定者は男女半々に
2025年11月10日 16:56
11月10日、株式会社KADOKAWAは、同社が刊行する角川まんが学習シリーズ『日本の歴史』の累計部数が1000万部を突破したことを発表した。
また同シリーズの誕生から10周年を迎えたのを機に、1~15巻の記述や作画を最新の歴史研究に合わせてアップデートしたことも、あわせて発表されている。
角川まんが学習シリーズ『日本の歴史』の累計部数が1000万部を突破。10周年を機に記載内容もアップデート_001
『日本の歴史』は、2015年に子どもたちにもっと楽しくわかりやすく学べる学習まんがを届けたいという思いで誕生したマンガ作品だ。
サイズや絵柄などそれまでの常識をくつがえしたことで、発売直後から好評を得て、刊行の翌年から現在に至るまで売上第1位を更新し続けている。
今回の内容アップデートでは、5人の歴史研究者による監修のもと、歴史記述の変更やコマの中の一部分の描き直し、数ページにわたるストーリー展開の調整など、15冊で数百か所にわたり改訂がほどこされている。
角川まんが学習シリーズ『日本の歴史』の累計部数が1000万部を突破。10周年を機に記載内容もアップデート_002
たとえば、1巻は全般的にジェンダーバランスが見直されており、弥生時代の描写において、狩猟=男性、採集=女性という役割の固定化があったのが修正され、最新の考古学の研究に基づき、考古学戦闘シーンに女性も入れる形になっている。
江戸時代がテーマの10巻では、江戸幕府第5代将軍・徳川綱吉の政策「生類憐みの令」について、悪法のニュアンスが強かった旧版の記述を修正。生命を尊重する道徳を広めようとした将軍として見直されつつある最近の動向を反映している。
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